IMG_3508
previous arrow
next arrow

コーヒーがりがり:その6「Blue Signal」

M6:Blue Signal 作詞、作曲:日浦孝則 編曲:篠崎央彡、青山政憲


君はいつも一人で
行き場のない心 持て余していた
僕はいつも一人で
満たされない心 抱きしめていた

その瞬間を人は気付かないままで
求め合う二人にだけ訪れる

信号が今 青に変わり
僕はゆっくり歩き出す
静かに上げた 視線の先に
微笑む 君がいた

・・・

人生に於いて出逢いは全てと言ってもいいくらいであり、とても不思議なもの。運命的な出逢いのひとつがスクランブル交差点で起きる。出逢いには少なからず偶然でありながら必然的で不思議な要素があると思う。
 
この曲では、ギターは弾いていない。Piano:青山政憲、Strings:渚カルテット

コーヒーがりがり:その5「Holiday」

M5:Holiday 作詞、作曲:日浦孝則 編曲:篠崎央彡


広場に続く石段を君が
踊るように駆け上がる
振り返る悪戯な hmm 瞳に
短く切った髪が似合ってる

初めて君に出会った あの頃のように

Holiday ゆるやかな風に吹かれて
Holiday 心が溶けてゆく
Holiday 弾けるような微笑み
時を止めてこのまま 見つめていたい

♪・・・

この曲は、知っている人も居ると思うけど、classの3rdシングルとして発表した曲。

この曲は製作やプロモーションで悲しいことが色々あったなあ~。

自分が作った曲は、ほんとに可愛いから、その子が酷い扱われ方をするととても辛いものだ。

まず、当時、歌詞の内容を、元有った歌詞を捨てて、全面的に書き直す作業をした。

それは、ドラマの主題歌として使われることが決まったからだった。

「白の条件」という若い女医が主人公のシリアスドラマ。

だから、Holiday という言葉のイメージとは違い内面的な心の葛藤を越えてHolidayに辿り着くという、ちょっと無理矢理な展開。

当時は、自分でも納得してたし、その歌詞で歌えば、あの懐かしい時代が蘇って気持ち良いのだけれど、今回は、敢えて、初心に戻って、元の歌詞をベースにして多少書き直し、Holiday 2012version としてリリースした。

Holiday は映画「ローマの休日」をイメージして書いたものなので、あんまり深い意味は無い。
 
ここでも、Gibson J-45を弾いている。

そして、この曲では、ゲストボーカルとして、千綿偉功くんに参加して貰った。


彼の声は、俺の声ととても合う!

2012のツアービデオの中にレコーディング風景がチラッと写っているけど、気持ちのイイコーラスの場面を見ることが出来るよ!

更に、渚カルテットのみんなにもコーラスをしてもらってる。

Strings:渚カルテット

コーヒーがりがり:その4「Young Bird」

M4:Young Bird 作詞、作曲:日浦孝則 編曲:篠崎央彡


狭い部屋で 一人暮らしを
今日から始める君へ
ずっとここに帰ってたのに
あっという間に 月日は流れ
君は巣立っていく

俺としては少し寂しいが
それでもおまえはよく頑張っているね
朝早くから夜も遅くまで
新入さんは大変だ
でもご飯ちゃんと食べて元気でいろよ

♪・・・

長女が高校を卒業したと思ったら、ハリウッド美容専門学校に入学し、そしてあっという間に美容室に就職した。

そして、あっという間に一人暮らしを始めて家を出て行った。早いものだ・・・。

後になって解ることのひとつは、あの、騒がしい子育て(俺はあんまりしてないが)の時期っていうのは、家族というものも人と同じように成長するもので、あの子供達が幼い頃っていうのは、家族の一番幸せな時期だったんじゃないか?ということ。

もちろん、家族によっては、病気や怪我でそれどころじゃなかったって事もあるかもしれないけど、子供に癒されることが多いあの時期というのは、親にとっては幸せな時間だったなあって思うなあ。

家族で一緒に動物園に行ったり、遊園地に行ったり、海水浴にいったり、回転寿司にいったり、みんなで動かないといけない時期、ああ、良かったなあって思う。

みんな元気に食卓を囲ってるなんてのはあの時期しかないんだよなあ。

●姉妹剣士、姉が妹に剣道の形を教えるという遊び-03

Read More

がりがり:その3「You…」

M3:You… 作詞:池永康記 作曲:日浦孝則 編曲:篠崎央彡

涙を零さないないように
君は唇かみしめて微笑む
喧嘩の幕切れはいつも
君の健気な優しさに震える

細い背中を抱きしめ
君の温もり確かめたい
軋む心を伝えたいだけ
苦い時間に鍵を掛けたまま

・・・

この曲も、古いデモテープとして燻っていた1曲だ。これは、実は確かソロの頃、1988年頃に手を付けた曲だと思う。実に20年近く醸造していた。なかなかリリースのタイミングが無かったけど、その時々でコードやメロディーがマイナーチェンジしている、デモテープにも何種類かのバージョンがある。そして、今回は、それらを考慮し、一番しっくり来る状態で仕上げた。解る人には解ると思うが、この曲は、スティービーワンダー、ポールウィリアムス、そして崎谷健次郎の影響があった事が今は解る。

この曲のギターは、約30年前、かみさんが広島に居るときにOLバンドを組んでいる頃に広島の日本楽器で買ったものだ。YAMAHA FG-580 というギター。ヤマハのこのFGシリーズには、ニューハカランダという、ハカランダ(ブラジリアンローズウッド)と同等に良い音のする材料が使われている。実は、このギター、このアルバムの製作時期まで押し入れで眠っていたんだけど、たまたま、そろそろ邪魔だしヤフオクへでも出品してみるかと引っ張り出して弾いてみた・・・、そしたら、余りに良い音だったのでビックリ!こんなところにもお宝が眠っていたなんて、大正デモクラシーじゃなくて、灯台もと暗し!
 因みに、このギターをかみさんが、広島の日本楽器の店に受け取りに行ったときに、当時、まだ店員さんとして働いていた、あの村下孝蔵さんが、このギターを手にとって、神田川など2,3曲を弾きながら「このギターは少し傷があるけど掘り出しもんだよ~!」って言ってくれたらしい。面白いねえ、村下孝三さんも弾いたギターだったんだよね!

がりがり:その2「ヲヤジのメロン」

(日浦孝則2012アルバム「コーヒーがりがり」セルフライナーノーツ その2)

M2:ヲヤジのメロン 作詞、作曲:日浦孝則 編曲:篠崎央彡

メロンと一口に言っても 色々あるんです
夕張、アンデス、マスクメロン
クインシー、ハネデュー、マクワウリ
だけど僕が小さな頃から メロンと教えられて来たのは
プリンスメロンっていうやつ 網目はいらない

ヲヤジのメロンメロン・・・
メロンメロンメロン・・
メロンメロンメロン・・メロン

・・・

2009年の年末、弟からの電話で母親の危篤を知った。
急性腸炎という病気。

なんでも、お腹が痛いとか言ってたらしいけど、ちょっとした食当たりだろう本人も軽く考えて痛みが退くのを待ってたらしいのだけれど、痛みが退くどころか、どんどん悪化して自分では立ち上がれないほどになって居た。

実家は広島県の小さな島で、10年前に農道という名目で橋が架かった。だから、非常時には本土から救急車も来れるようになってるが、田舎ものの母親には島に救急車を呼ぶなんて事は、とても気の重いことだったらしい。そうこうしてるうち3日目の夜、意識も遠のき、瞳孔が開いているのを弟が発見し、いよいよ救急車で病院に運ばれた。

非常に危険な状態だった。

大腸が溶け始め、周りの内臓との癒着も始まっていたらしい。

「兄ちゃん、今回は覚悟した方がええかもしれんわ・・・」

僕は、急いで新幹線に乗って東広島の病院に駆けつけた。

Read More